女性の身体はリズムで振り回される2

updated: 2023年2月11日

女性の身体をコントロールする、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)。

どちらも良い効果を持つのに、
卵胞ホルモン期は調子が良く、黄体ホルモン期に不調が出やすくなるのは何故なのでしょう。

原因は、大きく5つあります。
 (1)卵胞ホルモン過多・低黄体ホルモン状態になっている
 (2)栄養が足りていない
 (3)腸内環境が乱れている、解毒機能の低下
 (4)生活習慣の乱れ、ストレス
 (5)骨盤の歪みがあることで、子宮の位置異常がある

前回、黄体ホルモンにはさまざまな役割があることをお伝えしました。

しかし、黄体ホルモンの最優先の役割は、『妊娠に備える/その状態を維持する』ことです。

受精卵が来た場合に備え、着床しやすいように、子宮内膜を分厚くした状態を保つことを一番に働きます。

そのため、他の役割にまで手が回らないのです。

(1)
多くの女性は、卵胞ホルモンが過剰になっていて、黄体ホルモンは少ない状態にあります。
もともとの黄体ホルモンが少ないので、更に他の役割が出来なくなります。

【卵胞ホルモン過多で起こる症状】
 ・子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢胞
 ・乳房の繊維嚢胞性(しこり)変化
 ・不正出血
 ・PMS(月経前症候群)
 ・甲状腺機能の低下
 ・乳がん、子宮がん
 ・体重増加(下腹部、お尻、太ももを中心に)
 ・むくみ
 ・頭痛
 ・胸が張る
 ・パニック障害
 ・胆石

image

【低黄体ホルモンで起こる症状】
 ・胸が張って、痛む
 ・気分が不安定
 ・繊維嚢胞性(しこり)変化
 ・記憶力の低下
 ・ブレインフォグ(頭に霧がかかったような状態)
 ・子宮筋腫
 ・骨密度の低下
 ・うつ、不安障害、すぐに涙が出る
 ・むくみ
 ・頭痛
 ・性欲減退
 ・生理痛、生理が重い
 ・不眠症
 ・低体温(手足の先が冷たい、内臓が冷えている)

(2)
両方のホルモンの量が良い状態であっても、栄養素が足りていないと症状が出ます。

黄体ホルモンが、子宮内膜の厚い状態を維持するために、体中の栄養素を子宮内膜へと集めるからです。

たんぱく質、鉄分、亜鉛、ビタミン類、ミネラル類をしっかりと摂り、排卵後の低栄養状態に備える必要があります。

(3)
栄養をしっかり摂っても、腸内環境が良くないと、栄養素を吸収できません。

 ・発酵食品を摂るようにする
   日本人は、乳糖分解酵素を持たない人が多いので、乳製品よりは納豆・お漬物で

 ・よく噛んで、分子を細かくする(一噛み・30回)

また、多過ぎる卵胞ホルモンは、肝臓で処理されて、胆汁と一緒に腸へと排出され、便として出ます。

肝臓・胆のうが弱っていると処理が出来ません。
処理されても、便秘だと、腸で再吸収されてしまいます。

 ・たんぱく質、ビタミンB群、抗酸化物質を摂る
 ・繊維質を摂る
 ・甘いものを控える

内臓の機能を高める治療を受けるのも、良いでしょう。

image

(4)
生活習慣が乱れていたり、睡眠時間が短いと、身体の回復が出来ません。

また、朝日を浴びることで、体内時計のリズムが保たれ、晩に眠りやすくなります。

日光を浴びることで得られるビタミンDは、
細胞内の代謝回路の正常化や免疫機能にも関連する大切な栄養素ですが、
食品から必要量を摂るのは難しいことで知られています。

 ・しっかりと睡眠をとる(6時間半~7時間)
 ・早寝早起きをして、カーテンを開けて朝日を浴びる
 ・夏場で20分、冬は1時間は日光を浴びる

そしてストレスが大敵です。

副腎から、ストレスホルモン(コルチゾール)が分泌されて、たんぱく質を溶かして、糖に変えてしまうからです。

ストレスをため込まず、大声を出して発散するようにしましょう。
大きな音でガラガラーッ!と、うがいをするのもいいですよ。

急激な血糖の急上昇・急降下も、コルチゾールの分泌を促すので、糖質を一気に大量に摂るのも控えましょう。

(5)
子宮は、前後・左右から、靭帯によって支えられて浮いている状態にあります。

骨盤に歪みがあると、靭帯が引っ張られて位置異常を起こしてしまうことになります。

このことが原因で、ホルモンバランスも乱れるのです。

骨盤矯正や、子宮の位置異常を回復させる施術を受けるようにしてください。

上記5つの他にも、環境ホルモンの影響もあります。

プラスチックのコップやスプーンで、温かい飲み物を飲んだり、
ラップが食品にくっついたまま電子レンジで温めたり…も、気をつけてくださいね。

IZATO整体院
村瀬 美幸

コメントは受け付けていません。