月経前症候群を栄養から改善させる方法⑤

updated: 2024年1月20日

次は、【鉄分】と【亜鉛】です。

【鉄分】
月経のある女性は、『約65%が貧血』です。

血液検査でヘモグロビン数値(血中の鉄量)が正常の範囲におさまっていても、慢性的な鉄分不足に陥っています。

ヘモグロビン(赤血球)の役割は、体中に酸素を運ぶことです。

酸素を届けることが出来なくなれば、脳は死んでしまいます。心臓も止まります。
そのため、可能な限り、血中の鉄量は保たれるように出来ています。

どこから、血中に鉄分を供給すると思いますか?

  肝臓の『貯蔵鉄(フェリチン)』を消費するのです。

月々の生活費で足りない分を、貯金を切り崩して支払っている状態だと思ってください。

既に、
「ヘモグロビン数値(血中鉄)が低いと言われている」=「フェリチン(貯蔵鉄)はなく、支払いできない」という事です。
・・・かなりの重症で、危険な状態であることを理解してください。

【亜鉛】
 ・たんぱく質と結合したり、体内の酵素が代謝を行うのを助けます。
 ・脳下垂体(ホルモンの司令塔)からの分泌にも関わり、ホルモンの合成を活性化する。
 ・甲状腺ホルモンの産生
 ・腸のバリア機能維持
 ・ビタミンDの活性化
 ・アルコール代謝の酵素に必要

このように、亜鉛はさまざまなことに使われます。
そのため、消費しやすく・常に不足しがちな栄養素でもあります。

体調面・精神面でも、こんなことが起こります。
鉄分不足だと、
朝起きられなくなる・疲れやすい・痛みに弱い・イライラしやすい・ネガティブ思考になるなど

亜鉛不足だと、
風邪をひきやすい・下痢をしやすい・口内炎が治りにくい・不安や心配が強くなる・キレやすく攻撃的になるなど

また、【鉄】・【亜鉛】・【銅】は、拮抗する性質があります。
シーソーのようにバランスを取りあっているのです。

【銅】は、食べ物から摂取しやすく、不足することはありません。
そのため、銅は過剰で、鉄・亜鉛は不足状態が起こりやすく、上手く働けない環境が出来あがりやすいのです。

ミネラル類の中でも、特に鉄と亜鉛は意識して摂るようにしましょう。

※鉄は、たんぱく質・ビタミンCと一緒に摂ると、効率よく吸収されます。
※亜鉛は、ビタミンA・Cと一緒に摂ると、活性化し吸収率を上げてくれます。

コメントは受け付けていません。